神々の鎮座まします霧島の山々を宮崎県の側から眺めます


by ai-bannri
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熊襲の穴

古事記や日本書紀などによると南九州の「曾」人がたびたび朝廷にはむかうので景行天皇の皇子ヤマトタケルが征伐した・・・とあるが、あれは大和朝廷から見た話でこのあたりで平和に暮らしていた「曾」びとからみたら迷惑な話であろう。
霧島山から流れる天降川(あもるがわ)の右岸の切り立った岩場の裾に神秘的な洞窟がある。
登山口のような登り口があって屋根をつけた看板がある
「神々の里」
熊襲の穴_d0038294_1943638.jpg

入り口の駐車場はとめるところが無いほどの車で溢れていたし、ハイヤーも止まっていた。
それにしては運転手が仮眠を取っていたのは変だが(普通、観光地では客を案内する)
道はちょっと山道の風情だ。
少し行くと鹿児島県在住の彫刻家、竹道久氏の作品がある。
「神々の想い」
熊襲の穴_d0038294_19463854.jpg

石段がまっすぐに伸びている近道と、くの字に曲がったゆるい道とあって、当然ながら楽なほうを選ぶ。
熊襲の穴_d0038294_19494528.jpg

2箇所ほどベンチがあって休めるようになっているが、休むほどの道のりではない。
森林浴を楽しんでほっとするのはいいかも。
熊襲の穴_d0038294_19515812.jpg

登るうちに頭を上げるとあらわな岩肌が目の前に迫ってきて洞窟の入り口らしいものも見える。
案内板を見て穴倉をのぞいてみる・・・・真っ暗だ。
入り口近くに証明のスイッチがある。
それをつけてもう一度入ってみる。
湿気を含んだ生暖かいほわっとした空気が感じられる。
百畳ほどの広さの洞窟一杯にサイケデリックな絵が描かれている。
まさか熊襲が描いた絵ではあるめぇ・・・・。
(後で調べると鹿児島在住のアーチスト「萩原貞行」氏の作品らしい。
なに!ここは遺跡ではないのか?
こんなことを1990年に誰が許可したのだ?
熊襲の穴_d0038294_2094941.jpg

この洞窟の奥にはさらに300畳ほどの洞窟があるが入り口が陥落していて入れないらしい。
ここで「曾びと」のカワカミタケルは女装したヤマトタケルに討たれた。
伊吹山で見たヤマトタケルはいかつい体格で女装したら夜のテレビにでる怖いニューハーフのようになるんじゃないだろうか。
カワカミタケルはよほど目が悪かったか気がふれたのか?

曾びとの一族は「隼人」と呼ばれて以後は大和朝廷に従順になったとさ・・・・。

駐車場が満杯にしては上ってくる人は一人しか出会わなかった。
あの車の群れはこの下を流れる川に並ぶ妙見温泉の客の車のようだ。
by ai-bannri | 2006-12-12 20:17 | 旅行