神々の鎮座まします霧島の山々を宮崎県の側から眺めます


by ai-bannri
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旅をするさくらんぼの木

先の日曜日に芥川の川べりでかわせみのいるのを教えてくれた女性は私と同じくらいの年齢だろうか。
寒さが身に染むほどだというと、前に住んでいた岩手県は冬の間はこれより厳しいときがあると語り、そんな遠い所はあまり行く機会のないわたしはいろんなことを尋ねた。


そこで食べたさくらんぼの種を鉢に植え、育て高槻に帰ってから芥川の公園に移植したと言った。
小さいけれど実がなって、小鳥たちの食べ残しを口にすると岩手のさくらんぼと同じ味がすると言う。
その公園はちょっと下流に行けばあるというのでかわせみを見るのをやめて連れて行ってもらう。

川沿いに小さな公園が作られていた。
身長と同じくらいの木を指差してこれがさくらんぼ。
初孫が生まれたときに鉢からここに移したのよ。その隣はハナミズキで2番目の孫が生まれたときにやはり鉢から移したの、そしてこれは沖縄から持ってきた棕櫚よ。
といくつもの小さな木を案内してくれる。

夫君の転勤に付き添っていった先々で思い出の鉢植えを集めて終の棲家のある土地に植えれば木々も長い命を与えられて嬉しかろう。
ご主人も楽しみにされているでしょうと、向けると、
「植えたときは夫がいたから深い穴も掘れたけれどいまは・・・」両の人差し指を交差して胸におく。

スキルス癌で亡くなった。
「私もそのときに一時的な記憶喪失になって、今ようやく字が書けるようになったの」


団塊の世代あたりの男たちはどこで生きても戦士である。
主に添って旅をしてきたさくらんぼの花が咲くのは桜と同じ頃だろうか。


また花の頃、実のなる頃に散歩に行くわ
by ai-bannri | 2006-02-10 22:53 | 日記・あれこれ